連載コラム

宮田英知 氏

「日常」何を意識するか?

自分の「日常」が指導・指摘する立場の人であることを意識する。
私はこれが最も簡単に利用者さんへ思いを伝える取り組みであり、介護・医療従事者が行うプロとしての仕事だと思います。
技術を習得するわけではなく、難しい勉強をするのではなく「日常」を意識するのです。
「日常」を意識した人は、行動や言葉、表情、体型、様々なところで気づきや変化があると思います。
介護・医療従事者にとって一番大切なことは「日常」だと思うのです。

例えばこのような管理者がいました。
自分は
「職場の人たちには、幸せになってもらいたい。
もっと楽しんで仕事してもらいたいと思っているので自分の休みはいりません」

この人に「自分の幸せは?」と聞いたところ、
「今は自分のやりたい事は考える時間がないです。」
と返事が返ってきました。
自分や家族との時間を削り自分の幸せを考えていません。

つまり言うことと、やることがズレています。
自分を幸せにできていない人が、人の幸せを訴えても言うこととやることが違うため、どんなに素晴らしい行動だとしてもこの管理者が伝えたいことは伝わりづらいです。

物事は全てがそうで、「日常」からやっていないこと、思っていないこと、考えていないことを伝えたところで、自分がしている事と違うことを訴えている訳ですから伝わりません。
太っている人に「減量しろ」って言われて「お前がやれよ」と思うのと一緒です。
これが同じことを言っても伝わってくる人と伝わってこない人がいるのです。
多くの伝わらない話はこのような現象が起こっています。
介護・医療業界でもこのような現象が日々見られます。

自分の声、表情を意識していないレクリエーション、体操の進行役。
髪がボサボサで自分の身だしなみが整っていない入浴介助者。
自分の親子関係が上手くいっていないケアマネジャー・相談員。
上司の前ではよく動くリーダー介護士。
現場の意見を聞かないで、現場に数字を求める経営者。

笑ってほしい。
楽しんでほしい。
喜ばれたい。
感謝されたい。
話しを聞いてほしい。

こう考えるなら、
まずは自分がそうしてみましょう。
自分から笑いましょう。
自分が楽しめる仕事をしましょう。
喜ばれるために相手の関心に関心を持ちましょう。
「日常」様々なことに感謝できるポイントをみつけ声に出しましょう。
まず、相手の話しを全身で聞きましょう。

「日常」意識して変えられることはいくらでもあります。できることからチャレンジしてみてください。
自分の良いところ、悪いところに気がつきます。
自分で自分のことはあまりわかっていないことが多いものです。

第三回は「学びの実践とその先にあること」について書きます。